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chisato saito      
 
肖像
見えてしまうカタチについて
rice dot drawing vol.1
rice dot drawing vol.2
be in clover
三昧 -live in clover-
気泡 2005-2007
気泡 2008-
版画(学生期)
その他
 
肖像

技法:フォトグラム 制作年:1991-1996年

このシリーズはアルチンボルドのルドルフ2世を描いた肖像画に対するオマージュです。
それは果物や魚や花が集まって人の顔に見えますが、実は16世紀の神聖ローマ皇帝の肖像画であります。
帝国の豊穣を示す収穫物で皇帝を描くということは、権力の象徴を賞賛と批評を込めて描くことでしたが、現代を生きる私たちは特権階級でなくとも、16世紀の皇帝と同等の生活を享受できるようになりました。
食べ物は豊富、教育も受けることが可能。毎日がハレの日であって欲しいと願う貪欲。
暮しぶりだけ見れば皆皇帝!というわけです。
ならば、身近にある食材や道具を使って、現代人の肖像をフォトグラム(影)で仕立ててみました。
だいたい肖像画が作られること事体が昔の皇帝並なのですから。

フォトグラムとは?:
印画紙の上に直接ものを置いて光りを当て現像すると、光りの当たった部分が黒く、本来黒い影であるべき部分
が白く反転してプリントされる手法で、カメラを使わない写真です。
身近な日用品が反転することによって、日常が非日常に生まれ変わる。
この性質を使って、非日常が日常になった現代人を象徴的に描きたいと思いました。

 

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