お絵描き少女でない女子でしたが突然思い立って、美術大学を目指します。
一年浪人して入った(毎日絵を描いた貴重な期間)、大学で先攻したのは版画でした。
私はアレルギー体質でアトピーがあったり、肌が弱いのですが、
浪人していた時に油絵を描いていて、テレピン油でアレルギーが出たのです。
かぶれたところが火傷になって、(直るのに4年くらいかかりました)
油絵の具から距離をおこうと思い、勢いで版画を選択しました。
芸術上の理由でないのが今思えばトホホです。
始まってみたら、版画は油絵の比じゃないくらい劇薬を使うことが分かったのでしたが、、。
ともかく、制作する上で、自分と完成した作品の間に版がある。
障害物とも媒介物ともとれる何かがある。
という版画制作のシステムは、感情が切断されてクールになることができて、
私にはフィットする感じがありました。
今では、いわゆる版画の作品はあまり作っていませんが、
「プリント」のメカニズムは意識して使っています。
1点のものでもマルチプルでも、「出力されたプリント」だと思のです。
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